治療のその先へ

日本ニューロフィードバック・
バイオフィードバック研究会

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ニューロフィードバック・
バイオフィードバック法とは

バイオフィードバック法とは、心身の健康とパフォーマンスを向上させることを目的に、自分の生理学的な活動を変化させる方法を学ぶことができる学習プロセスのことです。脳波、心拍数、呼吸数、筋肉の電気活動、皮膚温などの生理学的活動を測定して記録をする精密なデバイスを用いてリアルタイムに正確に生体の情報を自分に「フィードバック」することができます。

バイオフィードバックの中で、脳波に特化したトレーニングをニューロフィードバック法と呼びます。

体内状態を意識的に調節できるようになる
スキルの学習法

私たちは無意識のうちに、周囲の様々な刺激に反応して、変化をしています。周囲からの刺激を神経系が感知し、それらの情報に基づいて調節をしています。
こういった調整は生体が自律的に行うため通常は意識することがありませんが、脳波、皮膚温度、筋の緊張度などの生体の情報をデバイスを用いて可視化したり、音に変換したりすることでフィードバックすることにより,自分の心身の状態を自ら調節できるようになるスキルの学習法を“バイオフィードバック”とよびます。例えば、痛みを感じたり、ストレスを感じたりすると、心拍数が上昇して呼吸が浅くなり、筋肉が緊張します。このような体の変化をデバイスを用いることで認識し、筋肉を弛緩させて痛みを和らげたり、緊張を和らげたりするよう働きかけることがバイオフィードバックです。

バイオフィードバックでできること

バイオフィードバックは「バイオフィードバック・トレーニング」とも呼ばれ種々の病態の改善やその予防に用いられています。また、日常の心身の状態を健やかに保つためのメンテナンスとしても有用であることが研究で示されています。さらに、競技を前にした運動選手の心身の管理や精神集中などパフォーマンス向上(ピークパフォーマンス)にも役立っています。

  • 緊張やストレス
  • 喘息
  • 注意欠陥/多動性障害 (ADHD)
  • がん治療薬による副作用
  • 慢性疼痛(長く続く痛み)
  • 便秘
  • 便失禁とも呼ばれる、排便制御の喪失
  • 線維筋痛症
  • 頭痛
  • 本態性高血圧
  • 過敏性腸症候群
  • レイノー病
  • 耳鳴り
  • 脳卒中
  • 顎関節症(TMJ)
  • てんかん
  • ASD(自閉症スペクトラム症)
  • うつ
  • 不眠

バイオフィードバックのメリット

副作用が少なく安全

獲得したスキルは一生持ち続けることができる

薬や心理療法の効果が出やすくなることが期待される

妊娠中など薬が使えないときにも有用

*バイオフィードバックは安全ですが、すべての方において副作用ゼロとは断言できません。またその有効性は長年の臨床データと研究によって示されていますが、すべての方において絶対有効とも断言できません。バイオフィードバックは「学習法」であり、「トレーニング」なので時間と回数を経て、スキルを習得することで日常の中で、あるいは試験や試合、プレゼンやイベントなどで生かすことができます。

当研究会について

日本ニューロフィードバック・バイオフィードバック研究会は、日本におけるニューロフィードバック及びバイオフィードバックの専門家育成とバイオフィードバック・ニューロフィードバック法の適切な普及を推進し、ひとびとの心と身体の健康の維持・増進に寄与することを目的とした研究会です。

伊藤 明子(いとうみつこ)

—— 赤坂ファミリークリニック院長

NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事
東京大学医学部附属病院 小児科 医師、MPH(公衆衛生専門職)
東京大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 健康医療政策 客員研究員

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